中国の知識人303人が、2008年12月9日、共産党の一党独裁を批判し、人権の保障などを訴えてインターネット上で発表した声明。発表の日付は世界人権宣言60周年となる12月10日。1989年の天安門事件の際に学生運動を支援した作家の劉暁波(りゅうぎょうは)や、同じく天安門事件で息子を失い、事件の遺族会「天安門の母たち」を結成した中国人民大学元助教授の丁子霖(ていしりん)、独立ペンクラブ副会長の余傑(よけつ)など、多くの著名な学者や弁護士、ジャーナリストが名を連ねており、地域的にも北京市を中心に、上海市、四川省、湖南省など、全国から署名を集めている。声明は中国の現状を「実質的に党の天下」と批判。三権分立や結社・集会・言論・宗教の自由、公職選挙など19項目の要求を掲げ、台湾問題でも、平等な交渉を通じた統一によって「中華連邦共和国」を建国すべきと踏み込んだ主張を行っている。発表当日、劉暁波は起草者と目されて当局によって拘束されたが、声明はネット上で転載されて広がっている。