アルジェリアを拠点に北・西アフリカで活動するアルカイダ系のイスラム武装組織。1990年代のアルジェリア内戦時の反政府勢力「武装イスラム集団(GIA)」から分派した「布教と聖戦のためのサラフ主義集団(GSPC)」を源流とする。2006年、公式にアルカイダとのつながりを明らかにし、07年にAQIMへと改名した。マリやニジェールなどでの欧米人観光客に対する身代金目的の誘拐や、ヨーロッパへの麻薬密輸などを資金源としている。07年にはアルジェリアで、ブーテフリカ大統領を狙った自爆テロや、国連施設を狙った爆弾テロなどを起こした。12年3月の軍事クーデター後に混乱を続けるマリ北部では、イスラム武装組織の「アンサルディーン」などと連携して勢力を広げている。なお、13年1月に発生したアルジェリア人質事件の主犯グループとされる「覆面旅団」とその精鋭隊で結成された「イスラム聖戦士血盟団」は、AQIMの元幹部モフタル・ベルモフタルが、12年末に分離独立して創設した組織。