沖縄に駐留するアメリカの海兵隊をグアムへ移転する計画。2006年5月に日米両政府が取りまとめた在日米軍再編のロードマップ(行程表)に記載された。沖縄県の普天間飛行場を同県の辺野古地域へ移設することを条件に、沖縄駐留の海兵隊員約8000人とその家族約9000人を、14年までにグアムに移転することなどが合意事項となっている。移転にかかる費用は総額約103億ドル(約1兆2000億円)と見込まれ、そのうち約61億ドル(約7100億円)を日本側が負担する。普天間飛行場の代替施設建設をめぐっては、沖縄県や名護市などが修正を求めているが、09年2月17日に、中曽根弘文外相と来日したヒラリー・クリントン国務長官が「在沖縄海兵隊のグアム移転に係る協定」に署名し、ロードマップを予定通り進めることを確認した。同協定には、移転に伴う日本側の財政拠出の上限を28億ドル(約2500億円)と定めることや、移転は「ロードマップに記載された普天間飛行場の代替施設の完成に向けての日本国政府による具体的な進展にかかっている」などの条文が盛り込まれた。