2007年2月16日に発表された、アメリカのアーミテージ元国務副長官やジョセフ・ナイ元国防次官補など超党派の専門家によってまとめられた、日米関係についての戦略報告。正式名称は「米日同盟―2020年に向けてアジアを正しく導く(The U.S-Japan Alliance:Getting Asia Right through 2020)」。2000年にほぼ同じメンバーによってまとめられた、いわゆる「アーミテージ・リポート」の続編とも言える。前回の報告はその後の日米関係の基本路線となった。今回の報告では、前回に引き続き日米同盟をアジアにおけるアメリカの要石と位置づけるとともに、中国への関与と良好な3カ国関係の構築や、日本、アメリカ、インドの戦略的パートナーシップの強化などを訴えている。日本に対する提言としては、日米間の自由貿易協定(FTA)締結に向けた交渉を開始すること、憲法改正や自衛隊を海外派遣するための恒久法制定の論議を促進すること、防衛費の増額、アメリカ太平洋軍司令部と自衛隊統合幕僚監部間での代表の相互常駐、などが挙げられている。