衆議院、参議院の両院で2009年6月に採択された、核兵器廃絶への取り組みの強化を求める決議。16日に衆議院本会議で、翌17日には参議院本会議で、それぞれ全会一致で可決された。09年4月に、アメリカのオバマ大統領が核廃絶を目指す意思を表明したことを受けて、民主党が決議案を提案。与野党での調整を経て全会派共同で本会議に提案したもので、核兵器廃絶を求める決議は、国会では初めて。決議の内容は、日本政府に対して、核廃絶の先頭に立って行動する責務を訴え、核軍縮・核不拡散の取り組みと実効性のある査察体制の確立を進めるべきだとして、具体的には2010年に予定されている核不拡散条約(NPT)再検討会議で主導的役割を果たし、包括的核実験禁止条約(CTBT)の発効などに向けた努力を一層強化すべきだとしている。衆議院の決議では「北朝鮮を含む地域の核廃絶への努力」にとくに言及しているが、参議院では、北朝鮮に対する決議はすでに行っているとして、この部分は削除された。