地球と人類の持続可能な未来のためには、地球科学の知識や技術が大切であることを広く知らせること、また、その知識と情報を積極的に利用してもらうことを目的として、国連総会が2005年12月に宣言した国際年。07年から09年までの3年間を「惑星地球の3カ年」とし、「国際地球観測年(IGY、1957~58年)」から50年となる2008年を、国際惑星地球年とした。科学者たちの国際組織である国際地質科学連合(IUGS)と、国連専門機関であるユネスコ(UNESCO)が中心となって、さまざまな国際的プログラムが推進されている。中心となるのは、アウトリーチプログラム(成果普及計画)とサイエンスプログラムで、前者は地球科学への関心を広く一般に高めると同時に実際に利用してもらうこと、後者では「社会のための地球科学」を標語として、地下水、災害、地球と健康、気候変動、資源、巨大都市、地球深部、海洋、土壌、地球と生命の10テーマを掲げ、世界の研究者たちが、社会へ還元できる研究活動に取り組んでいる。