1987年に施行された「国際緊急援助隊派遣法」に基づき、主に発展途上国で大規模な災害が発生した際に、被災国や国際機関からの要請に従い、現場に派遣される緊急援助部隊。救助チーム、医療チーム、復興や災害の応急処置を行う専門家チームの3つがある。救助チームは、警察庁、消防庁、海上保安庁の隊員、医療チームは自発的に登録している医師や看護師など、専門家チームは関係省庁や自治体から推薦を受けた技術者や研究者によって構成される。これに加えて、とくに必要がある場合は、自衛隊部隊も派遣される。最近では、2003年のアルジェリア地震や06年のジョクジャカルタ地震などで国際緊急援助隊が派遣された。08年5月12日に発生した中国の四川大地震では、国際緊急援助隊の救助チームが5月16日から19日まで生存者の捜索活動を行い、医療チームが21日に四川省の成都で活動を開始した。