韓国の首都ソウルの中心部にある、朝鮮王朝(李朝)時代の正宮である景福宮(キョンボックン)の正門。1395年に景福宮とともに建てられたが、1592年、豊臣秀吉の朝鮮出兵の際に焼失。朝鮮王朝末期の1860年代に再建されたが、日本の韓国併合後の1926年には、朝鮮総督府の建設に伴い、移築された。さらに50~53年の朝鮮戦争では、木造部分が焼失。68年、当時の朴正煕(パク・チョンヒ)大統領の指示で再建されたものの、木造ではなく鉄筋コンクリート造りで、位置も微妙に異なっていた。2010年8月15日、楼閣を木造で再建して正しい位置に建て直す4年がかりの復元工事が完成。1968年の再建の際に掲げられた、朴大統領が書いたハングルの扁額も、本来の漢字のものに差し替えられ、光復節(日本の植民地支配からの解放記念日)にあわせて開門式が行われた。この日、景福宮を訪れた観光客は史上最多の15万人となった。