東アジアサミット(EAS)は、東南アジア諸国連合(ASEAN)10カ国と日本、中国、韓国、オーストラリア、ニュージーランド、インドの計16カ国が参加して2005年12月に発足した首脳会議で、第1回会議はマレーシアのクアラルンプールで開催された。第1回会議では、この地域における共同体形成で重要な役割を果たすことができるとの見方を示した「ASEAN+3首脳会議に関するクアラルンプール宣言」が採択され、以後、第2回「東アジアのエネルギー安全保障に関するセブ宣言」(07年1月)、第3回「気候変動、エネルギー及び環境に関するシンガポール宣言」(07年11月)と続き、第5回開催時には東アジアサミットのさらなる強化を目指す「EAS5周年記念に関するハノイ宣言」(10年10月)が採択された。11年11月19日にインドネシアのバリ島で開かれた第6回サミットでは、アメリカとロシアが初めて参加し、この地域全体の安全保障や経済協力などを協議する新たな枠組みとしてスタートした。会議では、海洋に関する国際法が地域の平和と安定の維持のために必須の規範を含むとの認識が確認され、「互恵関係に向けた原則に関する東アジア首脳会議宣言」が採択された。