宇宙空間の研究援助や、各国が宇宙を平和利用するための法整備などを検討する国連常設委員会。1959年に設置され、本部はオーストリアのウィーン。国連宇宙部(UNOOSA)が運営している。2012年6月から2年間、宇宙航空研究開発機構(JAXA)技術参与の堀川康が議長を務めている。構成国は、13年2月末時点で74カ国。本委員会のほかに下部組織として、科学技術小委員会と法律小委員会とがあり、それぞれ年に1度ウィーンで会合を開いて、国連総会に活動報告をしている。COPUOSは、これまでに以下の宇宙5条約を作成している。(1)宇宙空間の利用を平和目的に限るなど、宇宙探査や利用の原則などを定めた「宇宙条約」(採択1966年)、(2)宇宙飛行士の緊急着陸時における救助および送還などに関する「宇宙救助返還協定」(同67年)、(3)宇宙活動における損害などに関する「宇宙損害責任条約」(同71年)、(4)人工衛星などの国際登録に関する「宇宙物体登録条約」(同74年)、(5)月などでの国家活動の規制に関する「月協定」(同79年)。また、2007年には不要となった人工衛星などを破壊することを禁じ、宇宙ごみを規制する「スペースデブリ低減ガイドライン」が採択された。