第二次世界大戦の犠牲者を悼み、平和への決意を新たにする式典を指すが、主として原爆被害者への慰霊式を指し、広島は「原爆死没者慰霊式ならびに平和祈念式」のこと。長崎では原爆犠牲者慰霊平和祈念式典が正式名称。第二次世界大戦終結直前の1945年8月6日広島、9日長崎への原爆投下で犠牲となった、合計21万人以上の人々とその後亡くなった被爆者を悼んで毎年行われる。この1年で新たに亡くなった被爆者の名簿が慰霊碑に奉納され、水を求めながら死んでいった被爆者に思いをいたす献水、献花、市長による平和宣言、市民らによる平和への誓い、合唱などを行う。被爆65周年を迎えた2010年8月6日、広島市の平和記念式典には、核保有国フランスとイギリスの代表が初めて出席したほか、原爆投下国アメリカの駐日大使も初めて出席。「核兵器のない世界」を目指すオバマ大統領の意向を示すものとなった。そのほかロシア、パキスタンなどを含めて過去最多、74カ国の代表が出席した。国連から潘基文(パン・ギムン)事務総長、国際原子力機関(IAEA)から天野之弥事務局長も初めて出席。潘事務総長は式典出席に先立ち、長崎の爆心地を訪れ、献花を行った。