戦乱や政治的迫害のために祖国や故郷を逃れたが、難民キャンプでの生活を余儀なくされるなど、避難先の国でも定住生活に不安がある難民を、別の受け入れ国へ移住させる難民政策。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が認定した難民を、受け入れ国が面接などで選定するため、受け入れ国の負担が少ないとして、ヨーロッパを中心に導入されている。2008年7月、日本政府も第三国定住を導入すると決定。2010年をめどにタイで暮らすミャンマー(ビルマ)難民を30人前後受け入れ、その後は人数・対象地域ともに拡大する方針。日本はベトナム戦争後の1970年代後半から2005年まで、「第三国定住」にあたる約1万1000人のインドシナ難民を受け入れている。なお、07年に日本政府に難民認定申請をしたのは816人(うち500人はミャンマー人)で、難民認定されたのは41人。