日本と韓国の学者・専門家によって構成された日韓歴史共同研究委員会が、2002年から、2期にわたって行っている歴史共同研究。01年に歴史教科書問題などを受けて、日韓首脳会談で研究の開始が合意された。日韓の学者による研究委員会と官民合同の支援委員会が設置され、02年5月に第1期研究が開始。05年5月に報告書を出して終了した。第2期研究は、05年6月の日韓首脳会談での合意を受けて、07年6月に研究委員会が発足。第1期と同じ古代史、中近世、近現代の3つの分科会に加え、両国の歴史教科書の記述を検討する「教科書小グループ」も設置され、共同研究を続けてきた。10年3月23日、同委員会が第2期研究の報告書を発表。日韓双方のそれぞれの論文と、これに対する批評文が互いに加えられる形で記述された内容。焦点となった教科書問題については、韓国側が日本の教科書が右傾化していると批判し、日本側が韓国の教科書に憲法9条などについて記述するよう求めるなど、両者の隔たりが浮き彫りとなった。今後も共同研究が継続されるかどうかは未定。