洞爺湖は、北海道南西部の内浦湾を望む、周囲約40kmのカルデラ湖。カルデラとは、火山活動で生じた地形のこと。支笏洞爺国立公園内に位置し、有珠山や昭和新山に接する洞爺湖周辺は、火口の散策や温泉街に年間約400万人が訪れる観光地として知られる。2007年4月、政府は、08年7月を予定する主要先進国首脳会議(サミット)を、洞爺湖地域で開催することを決定。東京以外での国内サミットの開催は、2000年の沖縄県に続いて2度目となる。主会場の「ザ・ウィンザーホテル洞爺」は、バブル景気後に営業休止となった、会員制ホテルを前身とするリゾートホテル。沈滞する北海道経済の象徴ともされていたが、02年の再開業後は、高級ホテルの国際組織、リーディングホテルズ・オブ・ザ・ワールド(LHW)に加盟する、国内6ホテル(07年現在)の一つとして、国内外の要人の利用も多い。近年のサミットは、テロへの対応から大都市を避ける傾向にあり、湖畔の山頂という同ホテルの立地も、警備面からの評価を得ていた。