経済を中心とした旧ソビエト連邦諸国の地域統合プロジェクト。ロシアのウラジーミル・プーチン首相が、2011年10月4日付の、ロシアの有力紙イズベスチヤに寄稿した論文のなかで提唱。ソ連の復活を目的とするのではなく、EU(欧州連合)をモデルに「時代の要請に応じた新たな価値や政治的、経済的基盤にもとづく緊密な統合」をめざすとした。基盤となるのは、10年7月にロシアとベラルーシ、カザフスタンの3カ国で発足した関税同盟。12年1月には、関税だけでなく、資本やサービス、ヒトの移動も自由化する「統一経済圏」へと移行する。11年10月18日には、ロシアのサンクトペテルブルクで開かれたCIS(独立国家共同体)首脳会議において、ロシアとウクライナ、ベラルーシ、カザフスタン、アルメニア、キルギス、モルドバ、タジキスタンの8カ国が、関税撤廃などを盛り込んだ自由貿易圏についての条約に署名。ウズベキスタンとアゼルバイジャン、トルクメニスタンの3カ国も、11年末に同条約に加盟することを検討している。