化学、生物、放射性物質、核、爆発物に汚染された地域で、放射線の検知や被ばくした市民の救出、除染、医療などを行う、アメリカ海兵隊の即応専門部隊。1995年のオウム真理教による地下鉄サリン事件をきっかけとして96年に創設され、2001年のアメリカ同時多発テロ後に増強された。アメリカのメリーランド州に拠点を置く。核戦争を想定した特殊部隊ともいわれる。11年3月11日に発生した東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)の津波被害により、放射能漏れを起こした福島第一原子力発電所の事故を受け、4月2~5日までに、放射性物質の検知や除染に必要な機材などとともに、約150人が日本に派遣された。シーバーフの外国派遣は初めて。4月9日には、アメリカ空軍横田基地で、日本の陸上自衛隊中央特殊武器防護隊(中特防)らとともに、原発事故を想定し、放射性物質を浴びた人の救助や、放射性物質の除染作業、治療作業などの共同訓練を行った。福島第一原発から大量の放射性物質が漏れ出た場合には、陸自の中特防や化学防護隊が除染などに出動後、シーバーフが支援する方針とされる。