ローマに本部を置く国連食糧農業機関(FAO Food and Agriculture Organization of the United Nations)が主催し、食料問題について広く議論する首脳レベルの国際会議。世界的な食料価格の高騰を受けて、潘基文(バン・ギムン)国連事務総長が、FAOが予定していた加盟国の高官レベルの会合を急きょ、各国首脳レベルが参加するサミットに格上げすると呼びかけ、2008年6月3日から5日までの3日間、FAO本部で開催。正式名称は、「世界の食料安全保障に関するハイレベル会合:気候変動とバイオエネルギーがもたらす課題(High-Level Conference on World Food Security:The Challenges of Climate Change and Bioenergy)」(FAOハイレベル会合)。会合では、食料価格高騰の要因とされる食料輸出規制やバイオ燃料の開発、気候変動への対応などについて協議し、短期的措置として食料の援助や支援を行い、中・長期的措置として農業分野への投資を拡大するなど、全9項目の共同宣言を採択した。日本は、福田康夫首相が開発途上国へ5000万ドルの追加支援と30万tの輸入米の放出を表明。なお、今回の会合は、世界181カ国が参加、うち43カ国は国家元首や首脳が、100カ国はハイレベル閣僚が参加した。その他、関連する国際組織やNGO、研究機関なども招待された。