アメリカの国土安全保障省が行う世界最大規模のサイバーテロ対策訓練の演習名。アメリカの中枢インフラ施設のコンピューター・システムが、ネットワークを介してサイバー攻撃された場合などを想定し、非常事態に即応する指示・連絡の演習を官民合同で行うとともに、防御機構の弱点なども洗い出す。2006年から隔年実施されている。08年の第2回までは、アメリカのほかイギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの英語圏5カ国によって行われたが、10年9月に実施された第3回には日本、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、スウェーデン、スイス、ハンガリーも加わり、13カ国の3000人以上が参加した。アメリカからは連邦・州政府機関に加え、原子力発電所や水道、通信、運輸、金融、化学工場などを運営する民間企業約60社も参加。日本からは、情報セキュリティー政策を遂行する政府機関の内閣官房情報セキュリティセンター(NISC)や、警察庁が訓練に加わった。演習規模拡大の背景には、国境を超えてますます進化するサイバー攻撃の脅威がある。