地球温暖化防止のために、欧州連合(EU)が掲げている2020年までの環境政策目標のこと。08年12月に欧州議会で採択され、「3つの20%」を柱とすることから、こう呼ばれている。EU域内で20年までに、温室効果ガスの排出量を1990年比で20%削減し、エネルギー消費に占める再生可能エネルギーの割合を20%に高め、エネルギー効率を20%改善する(20%の省エネを実現する)という内容。「環境目標20-20-20」などと表記されることもある。この目標を達成するための「気候変動とエネルギーに関する包括的施策」も策定されており、たとえば温室効果ガスの20%削減に関しては、EU-ETS(欧州排出権取引制度)を通じて、20%のうちの約3分の2を減らすとしている。また、EU-ETSそのものも目標達成に向けて2013年以降、強化・拡充されていくことになっている。EU各国の取り組みは横並びではなく、たとえばドイツは、再生可能エネルギーの導入率を20年までに30%に高めるとしている。