イスラム法(シャリア)で許された食物をハラル(許された)食品、そうでないものをハラム食品というが、食品以外の医薬品やサプリメント、化粧品などを含め、その商品がハラル(許されたもの)であることを証明する認定証。ハラル認証は、原材料や商品自体だけではなく、製造するプラントやライン、さらには保険や金融、イベント、コンピューターソフトなどにも適用され、イスラム諸国に商品を輸出する際にはこれが必要となる。世界には様々な認証機関があるが、マレーシアの政府機関イスラム開発局は、世界で唯一の政府主導による機関であり、日本ではNPO法人や宗教法人が認証機関となっている。イスラム教徒人口の増加に加え、イスラム諸国の発展によって、ハラル市場が注目を浴びるようになった。日系企業では、味の素がインドネシアでいち早くハラル市場に参入したが、2001年の認証更新の際、インドネシア保健省から製造工程を問題視され、製品を回収したケースがある。なお、同製品はのちにハラル認証を受け、現在は中東にも進出している。他にも、ヤクルトやキユーピーなどが積極的に市場に参入している。12年12月には、長野県のひかり味噌が、みそメーカーとして初めてハラル認証を取得し話題になった。