中国で1980年代生まれの世代を指す言葉。「后」は日本語の「後」にあたる。改革開放と一人っ子政策の下で生まれ育った第一世代で、総数は約2億人にのぼる。経済成長に伴う右肩上がりの豊かさの中、一人っ子として両親の期待と愛情を一身に受けて育ったことから、わがままな性格、強い消費意欲、旺盛な好奇心など、それまでの世代とは大きく異なる特徴を持つと見なされている。特に中国社会の消費を牽引(けんいん)する存在として注目されることが多い。また幼いころから日本のアニメやゲームに慣れ親しんだことで、日本好きな人が多いとの指摘もなされている。この新世代に続く90年代生まれはチューリンホウ(九〇后)と呼ばれ、さらに新しい行動様式と価値観を持つ世代として、これから中国社会に及ぼす影響が注視されている。