アメリカ大統領選挙の終盤に行われる候補者同士の討論会で、複数回行われる。テレビ討論会とも呼ばれる。専門の独立機関である大統領候補討論会委員会(CPD)が運営し、その様子は全米で生中継される。司会者の質問に答える形式や、会場の有権者の質問に答えるタウンホール・ミーティング(市民集会)形式がある。討論内容だけではなく、候補者の外観や印象、振る舞いが、有権者の評価に大きな影響を与えるのが特徴。1960年、民主党のジョン・F・ケネディと共和党のリチャード・ニクソンが争う大統領選挙で、初めてテレビ討論が行われた。76年以降は、大統領選挙の際に毎回行われている。2012年の大統領選挙では、民主党のバラク・オバマ大統領と、共和党のミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事が、10月3日、16日、22日の3回にわたり、経済政策や安全保障などについて討論した。10月3日は、前回大統領選の08年より28%増の約6720万人がテレビ中継を視聴した。