イスラム諸国間の連帯を強化するための国際機構。1971年5月に設立されたイスラム諸国会議機構が前身で、2011年に現在の名称に変更された。事務局は、サウジアラビアのジッダに置かれている。加盟国は、中東やアフリカ、アジアなど56カ国とパレスチナ解放機構(PLO)。オブザーバーとして、国連など12の国・機関が参加している。各国の国王や元首らによる首脳会議が3年に1回、持ち回りで開催されるほか、毎年外相会議が開かれている。必要に応じて、緊急首脳会議や外相会議も開かれる。OICの下部機関として、加盟国への融資を行うイスラム開発銀行(IDB)や、「アルクッズ」(アラビア語で聖都エルサレムの意味)をイスラエルから奪回することをめざすエルサレム委員会(ともに75年設立)などがある。12年8月、OICはシリアのアサド政権による反体制派弾圧を非難し、同国の加盟資格を停止した。13年2月6日、エジプトのカイロで開かれたOIC首脳会議では、シリアの反体制派統一組織「シリア国民連合」議長が1月末に提案した、政府側との対話による解決を支持。アフリカのマリ情勢では、北部を占拠するイスラム武装組織を非難し、国連安全保障理事会(安保理)で承認された「アフリカ主導国際マリ支援ミッション(AFISMA)」の早期派遣を求める宣言が採択された。