財政危機に陥ったユーロ圏諸国に緊急融資を行うための基金。欧州金融安定ファシリティー、欧州金融安定化基金とも表記される。2010年5月のギリシャ危機を受け、EU(欧州連合)加盟27カ国が、金融危機拡大の防止を目的としてEFSFの創設に合意した。債務危機に陥ったユーロ加盟国に対し、最大で4400億ユーロ(約45兆円)の融資を行う。資金は必要に応じて、ユーロ圏諸国の保証付き債券を発行して調達し、ルクセンブルクにある欧州投資銀行(EIB)が資金管理業務などを担う。11年8月現在、EFSFの支援対象国となっているのはギリシャ、アイルランド、ポルトガル。EFSFは13年6月までの時限措置と定められており、EUは、EFSFを継承する恒久的な危機対応機関を13年に立ち上げる予定。