ゴラン高原におけるイスラエルとシリアの停戦を監視する国連平和維持活動(PKO)。ゴラン高原PKOとも呼ばれる。1974年5月に採択された安保理決議350に基づき、翌6月から活動を開始し、半年ごとに活動期間が更新されている。67年以来イスラエルが占領しているシリア南西部のゴラン高原を中心に展開し、司令部はファウアール宿営地に置かれている。73年の第4次中東戦争後に締結されたイスラエルとシリアの停戦を監視し、ゴラン高原において両国軍を引き離すことを目的としている。2012年10月末時点でオーストリアなどを中心に1034人の兵士が派遣されている。日本も1996年より自衛隊を派遣し、司令部や物資輸送などの後方支援を担ってきた。2011年3月以降、シリアでは中東の民主化運動「アラブの春」の影響を受けて反体制派との衝突が激化したため、12年12月21日、日本政府は自衛隊の撤収を決定した。