アメリカで、大統領が交代するとき、当初から順調な政権運営が行えるようにするため、引き継ぎや次期閣僚人事などを行う準備チーム。アメリカでは政権交代に伴い、閣僚や省庁などの政治任用ポストがすべて刷新されるのが通例なため、移行チームが人事構想や、経済、国防、内政全般に関する政策立案の準備や前政権からの実務の引き継ぎなどを行う。2008年11月4日に黒人としてアメリカで初めて第44代大統領に当選したバラク・オバマ民主党上院議員は、09年1月20日の就任に向けて、11月5日に移行チームの主要メンバーを発表。約450人に上るチームの共同議長には、クリントン政権時の首席補佐官ジョン・ポデスタ、女性実業家のバレリー・ジャレット、日系人のピート・ローズの各氏が任命された。ただし、移行チームの要職に就いたメンバーが政権に入るとは限らない。オバマ次期大統領は11月6日からは毎日、ブッシュ大統領と同じ内容の大統領向け極秘情報の説明を受け、政権移行に備えている。オバマ次期大統領の政権移行チーム公式ホームページは「Change.gov」。