アサド政権打倒をめざすシリアの反体制派勢力の統合組織。2012年11月11日、カタールのドーハで開かれたシリアの反体制派による会合で合意し、設立された。議長には、イスラム教のイマーム(指導者)のムアズ・ハティーブが選ばれた。発足時のメンバーは60人で、シリア国民評議会(SNC)のメンバー22人のほか、シリア国内の活動家や武装勢力の指揮官などで構成される。シリア国民評議会は、トルコを拠点に在外シリア人を中心として11年10月に発足を発表して以来、欧米諸国から反体制派の代表組織として認められていたが、国内の反体制派をまとめることができず活動が停滞していた。シリア国民連合は、反体制派を再編するために設立され、アラブ連盟やアメリカ、フランス、イギリスなどがシリアの代表として認めた。今後さらに国際的な承認を得た上で、暫定政権を樹立。また、最高軍事評議会を設置して、離反兵士などから成る「自由シリア軍」などの反体制派武装組織の指揮系統を統合する。