朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の朝鮮労働党第1書記は、2012年4月11日、第4回朝鮮労働党代表者会議で新設され、金正恩(キム・ジョンウン)が就任した同党の最高位。党規約の改正によって、11年12月に死去した金正日(キム・ジョンイル)を「永遠の総書記」とした。新設した第1書記は、党の首班として、金日成(キム・イルソン)・金正日主義の実現に向けて党を指導すると定められた。なお、1998年の憲法改正では、金日成を「永遠の国家主席」としている。国防委員会第1委員長は、2012年4月13日に北朝鮮の国会にあたる最高人民会議で新設され、金正恩が就任した国家の最高位。憲法改正によって、故金正日を「永遠の国防委員長」と定めた。新設した第1委員長は、国家の最高指導者として国内外の事業を総指揮すると定められた。すでに11年12月30日に朝鮮人民軍最高司令官に就いている金正恩は、党・国家・軍の長に就任。これにより金日成国家主席から3代世襲となる北朝鮮の権力継承が完了した。12年4月15日、 金正恩は、 金日成主席生誕100周年の閲兵式で初の演説をおこない、先軍政治の継承をかかげるなど、先代の政策踏襲を国内外に示した。