歴代のノーベル平和賞受賞者が集い、世界的課題や人権の擁護、暴力のない世界の構築について討論する会議。1990年のノーベル平和賞受賞者であるミハイル・ゴルバチョフ旧ソ連元大統領の財団の提案によって、99年に第1回サミットが開催された。2007年まではイタリアのローマで開かれていたが、世界人権宣言採択60周年の08年はフランスのパリ、ベルリンの壁崩壊20周年の09年はドイツのベルリンで開催。10年は原子爆弾投下から65年という節目の年にあたることから、広島市で11月12~14日に開催され、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世、南アフリカのフレデリク・デクラーク元大統領など個人受賞者6人と、国境なき医師団など受賞13団体が参加。「ヒロシマの遺産:核兵器のない世界」をテーマに討論を行い、各国政府が市民社会と協力し、核兵器廃絶のための条約交渉を始めるよう求める「広島宣言」を発表した。また人権活動などに顕著な貢献をした著名人を対象とする平和サミット賞は、飢餓撲滅などへの支援活動に取り組んでいるサッカーの元イタリア代表ロベルト・バッジョに授与された。