2005年2月に開かれた外務、防衛担当閣僚による日米安全保障協議委員会(2プラス2)で、日米協力関係の強化に向け両国が合意した指針。国際テロや大量破壊兵器の拡散など、新たに発生している安全保障への脅威に対応するもので、アジア太平洋地域における目標と、世界における目標とに大別されている。前者は、北朝鮮に関連する諸懸案の平和的解決、中国との協力関係の発展、台湾海峡問題の平和的解決、ロシアの建設的な関与など。後者は、国際社会における基本的人権、民主主義、法の支配といった基本的な価値を推進する、などの目標が明記されている。また、安全保障環境の変化に応じて目標を見直すため、定期的に協議するといった条項も設定されている。その後、中国の海洋進出や北朝鮮の核開発の進展など、安全保障環境が変化していることを受け、11年1月6日にアメリカ国務省で行われた前原誠司外相とクリントン国務長官との会談で、次回の2プラス2で「共通戦略目標」を見直すことで合意した。