2011年7月10日に公開された、広島の原爆被害の実態を世界に伝えるためのウェブサイト(http://hiroshima.mapping.jp/)。被爆した人々の証言、街並みの写真などを立体地図上で一覧できる。被爆者の高齢化が進む中で、原爆の記憶を後世に引き継ぎ、体験と想いを未来に遺すために制作された。サイトは、グーグルが運営する、衛星写真を使ったインターネット上の地図情報サービスグーグルアースを活用したもの。広島市街地の地図上に被爆した建造物、被爆した人約100人の顔写真を被爆場所に配置し、クリックすると写真が拡大して、その人の体験談の手記やインタビュー映像が流れたり、戦前と被爆直後、現在の広島市内の街並みの地図や写真が対比できるなど、多元的なデジタルアーカイブズとなっている。制作のための証言や資料を広島市内の高校生や専門学校生などが集め、首都大学東京の渡邉英徳准教授の研究室が仕上げた。渡邉准教授は、10年7月に同様のサイト「ナガサキ・アーカイブ」を制作、公開しており、ヒロシマ・アーカイブはこれに続くもの。