アフリカ北東部にあるスーダン共和国から、南部10州が2011年7月9 日に分離独立した新国家。同14日に国連加盟が承認され、193番目の国連加盟国となった。アフリカでは、1993年にエチオピアから独立したエリトリア以来となる54カ国目の独立国家。国土面積は約60万平方キロ(日本の約1.7倍)、人口830万人、首都はジュバ。スーダンでは長年、アラブ系イスラム教徒中心の北部と、アフリカ系キリスト教徒中心の南部との内戦が続いた後、2005年に南北包括和平合意(CPA)が成立。自治政府による暫定統治に入った南部は、11年1月に分離独立の是非を問う住民投票を行い、98.83%の圧倒的多数の賛成により独立が決定した。新国家の初代大統領には、自治政府大統領のサルバ・キール・マヤルディが就任。ただし南北境界線は一部が未画定状態で、産油地帯アビエの帰属や、石油収益の分配などの問題も未解決のまま残されている。また、長年の内戦でインフラ整備が立ち遅れ、国造りを担う人材も不足している。国連は、約4000人の平和維持活動(PKO)部隊の派遣に加え、治安維持からインフラ整備まで幅広い任務を担う約8000人の国連南スーダン派遣団(UNMISS ; United Nations Mission in the Republic of South Sudan)による支援も行う。