水鳥の生息地として国際的に重要な湿地保全に関する条約であるラムサール条約締約国会議の条約事務局により1996年に設立された賞で、正式名称はラムサール湿地保全賞。国際的に重要な湿地の保全や、持続可能な利用に貢献した個人や団体に贈られ、education(教育)、management(管理)、science(科学)の3部門があり、授賞式は3年に一度の締約国会議で行われる。日本人では、2005年に中村玲子(ラムサールセンター事務局長)が教育部門で、12年には辻井達一(元北海道大学教授で北海道環境財団理事長)が科学部門で、それぞれ初受賞した。辻井の受賞は、いずれもラムサール条約に登録されている、北海道の釧路湿原(1980年に日本国内第1号として登録)やサロベツ原野(2005年登録)の自然再生、インドのチリカ湖(1981年登録)の再生など、長年の貢献が評価されたもの。授賞式は、12年7月6日、ルーマニアのブカレストで開催されたラムサール条約第11回締約国会議のオープニングセレモニーで行われた。