国連の安全保障理事会(安保理)で、5常任理事国と10非常任理事国の全会一致の合意を得て、議長が発表する声明。単に議長声明ともいう。公式に記録される点で、記録に残らない「報道向け声明(プレス声明)」より効力は強いが、正式な採択の手続きを経る「決議」とは異なり、制裁などの拘束力は持たない。「安保理決議」は、15理事国のうち9カ国以上の賛成と、常任理事国の拒否権が行使されないことが条件となる。2009年4月13日、安保理は、北朝鮮が「人工衛星の打ち上げ」としてミサイルを発射した問題に関して、全会一致で議長声明を採択した。声明では、北朝鮮のミサイル発射を非難し、北朝鮮による核実験を受けて06年10月に採択された、ミサイル計画の停止を求める安保理決議1718に違反した行為であること、さらなる発射を行わないことなどを求めている。同時に、加盟国に対して同決議が定めた制裁義務の履行を要求し、6者協議(6カ国協議)の枠組み支持も明言した。