金剛山(クムガンサン)は北朝鮮南東部の景勝地で、朝鮮半島を南北に走る太白山脈中にある名山。風化による浸食によってできた珍しい景観で知られる。最高峰は1639mで、多くの仏教寺院のほか、温泉もある。1998年11月、太陽政策の一環として、韓国企業の現代峨山(ヒョンデアサン)が北朝鮮と協力して観光事業を開始。韓国人や外国人の観光客が参加する2泊3日や日帰りのツアーが行われている。2008年7月11日の早朝、金剛山で、軍事保護施設区域内に侵入したとして、韓国人女性観光客が北朝鮮兵士に射殺された。韓国側は遺憾の意を表明、事件の調査が終わるまで同観光事業を中断すると発表。北朝鮮は女性の死亡について遺憾の意を表明しつつ、韓国側との合同調査は拒否している。韓国と北朝鮮の合同観光事業としては、このほかに北朝鮮南西部の開城(ケソン)への日帰りバスツアーがある。