内閣府の原子力安全委員会が定めた原子力災害時における指標の一つ。政府が飲食物の摂取制限措置をとるか否かを検討するための目安として作成された。放射性ヨウ素、放射性セシウム、ウラン、プルトニウムなどの放射性物質が摂取制限の対象とされ、飲料水、乳製品、野菜などについて、それぞれ日本国内における摂取量を考慮した上で算出。飲料水や牛乳・乳製品では、1キログラム当たり放射性ヨウ素300ベクレル、放射性セシウム200ベクレルとされ、根菜・芋類を除く野菜では、1キログラムあたり放射性ヨウ素2000ベクレル、放射性セシウム500ベクレルとされている。厚生労働省は、2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)に伴う福島第一原子力発電所(福島第一原発)の事故を受けて、同月17日、この指標を放射性物質摂取の暫定規制値として採用。規制値を上回る放射性物質が検出された場合には、食品衛生法に基づいて食品の販売や加工が禁止される。