まぶたや目の回りの筋肉に、自分の意思とは関係なく収縮が起こり、目が開けづらくなる病気。眼瞼とはまぶたのこと。疲れや寝不足などで一時的に目の下がぴくぴく動く眼瞼ミオキミアとは別のもので、まぶたの動きが不自然になったり、目を開けにくくなってまばたきが増えたりする。脳の神経回路の不調が主な原因とされ、40代以上の女性に発症しやすい。目がしょぼしょぼしてまぶしく感じる、目が乾くなどの初期症状が見られることから、ドライアイと誤診されやすい。進行すると、自分の意思で目が開けていられなくなり、不安や抑うつ症状が現れることもある。初期症状のほかに、早くて軽いまばたきが10秒間できなかったり、まばたきの最中に目の回りの筋肉が勝手に動いたりするようであれば、この病気が疑われる。治療法は、まぶたの緊張をやわらげるために少量のボツリヌス菌の毒素を注射するボトックス療法(ボツリヌス療法)が主流となっている。また、まぶたが下がらないように支えるワイヤが付いたクラッチメガネや、まぶしさを軽減させる遮光レンズなど、症状をやわらげるメガネなどもある。