独立行政法人国立循環器病研究センターで入院患者に提供している減塩食メニューのレシピ。かるしお(軽塩)とは、軽く塩を使ってうまみを引き出す減塩の新しい考え方。従来、塩分を減らした食事はおいしくない、味気ないといわれてきたが、同センターでは京都の割烹などで修業した調理師長を中心に、京料理の手法を取り入れて、八方だしで下ゆでをしたり、素材の刻み方を工夫したり、調味料にとろみをつけて絡ませたりするなど、趣向を凝らした独自の減塩食メニューを開発した。日本高血圧学会が示す高血圧治療ガイドラインに従い、1日の塩分摂取量は6グラム未満(1食2グラム未満)に抑えているが、「日本一おいしい病院食」として注目を集めている。しっかりとしたうまみがあるので、治療食でありながら家族の通常の食事として取り入れることもできるため、高血圧の予防食としての効果も期待されている。2012年12月には、同センター著としてレシピ本「国循の美味しい!かるしおレシピ」がセブン&アイ出版より発行された。