鉄道やバスなどの公共交通機関で、乗車料金の支払いなどに利用されるICカード。ICカード乗車券などとも呼ばれる。ICカードには、半導体集積回路(ICチップ)が埋め込まれており、データの読み書きの方法によって接触型と非接触型の2種類がある。交通系ICカードは、読み取り装置の近くにかざすだけで情報を読み取れる非接触型が採用されており、乗車券の精算以外に買い物にも利用できる電子マネー機能も持っている。2012年12月現在、全国で次の10種類の交通系ICカードが運用されている。(1)Kitaca(鉄道、北海道旅客鉄道株式会社)、(2)PASMO(鉄道・バス、株式会社パスモ)、(3)Suica(鉄道・バス、東日本旅客鉄道株式会社)、(4)manaca(鉄道・バス、株式会社名古屋交通開発機構及び株式会社エムアイシー)、(5)TOICA(鉄道、東海旅客鉄道株式会社)、(6)PiTaPa(鉄道・バス、株式会社スルッとKANSAI)、(7)ICOCA(鉄道、西日本旅客鉄道株式会社)、(8)はやかけん(鉄道、福岡市交通局)、(9)nimoca(鉄道・バス、株式会社ニモカ)、(10)SUGOCA(鉄道、九州旅客鉄道株式会社)。12年12月18日、これらカードを発行する11事業者は、13年3月23日より各カードの相互利用サービスを開始することを発表した。これにより、1枚のカードで日本全国の鉄道52事業者とバス96事業者を利用できることになる。また、ポストペイ型(後払い)のPiTaPaを除く9枚のカードでは、各カードが加盟する店舗での買い物も相互利用が可能になり、さらに利便性が高まることになる。12年12月1日現在、これら10種類のカードの合計発行枚数は約8009万枚にのぼる。