2011年3月11日の東日本大震災の津波によって流された洋上漂流物。環境省は、形状によって、(1)浸水して沈没しそうになっている漁船などの標準漂流物、(2)養殖や漁に使われているフロートやブイ、破損せず浮かんでいる漁船などの海面上漂流物、(3)流木や海水を含んだ木材などの海面下漂流物、の3種類に分類している。震災から約1年たった12年3月24日、カナダ運輸省は、カナダ西部沖で、津波で流された日本の漁船が漂流しているのが見つかったと発表。他にもアメリカのアラスカ州ミドルトン島やカナダ西海岸のグレアム島などで、バスケットボール、サッカーボール、バレーボール、大型バイク、大漁旗などの漂流物が相次いで発見された。アメリカ海洋大気局(NOAA)の試算では、11年末から漂流物が到着していた可能性があるとしている。また、環境省が京都大学などと実施したシミュレーションでは、約133万トンの標準漂流物のうち、北米大陸の西海岸に、12年10月までに約1.2トン、13年2月までに約4万1300トンが漂着すると予測している。