白血病など血液の難病により、骨髄移植や末梢血幹細胞移植を必要としている人に、血縁者以外のドナー(提供者)を募集しコーディネートする仕組み、あるいは実際に移植を行っている公的機関をいう。日本では、1991年に公的骨髄バンク事業を担う骨髄移植推進財団が設立された。この日本骨髄バンクは、日本赤十字社などの協力を得て、92年にドナー登録、患者登録の受け付けを開始、9月からコーディネートを実施した。日本骨髄バンクによる初の骨髄移植が実施されたのは93年1月。97年からはNMDP(アメリカ骨髄バンク)と提携、その後、台湾骨髄バンクや韓国骨髄バンクとも提携している。バンクを介した骨髄・末梢血幹細胞移植数は、2012年12月12日現在で、1万5000例に達した。日本では、新たに血液難病を発症する人が、毎年6000人以上いるといわれている。そのうち、移植を必要としている人は3分の1程度。また、骨髄バンクの啓発や推進を行う全国のボランティア団体からなる、NPO法人全国骨髄バンク推進連絡協議会もある。同協議会では13年1月21日、骨髄移植の副作用で不妊になる可能性のある患者に、精子凍結保存の費用を助成する「志村大輔基金」の設立を発表した。