JR東日本が、2013年3月16日のダイヤ改正で導入する秋田新幹線新型車両E6系の愛称。デビューに先駆け、13年1月21日、大宮~仙台間で報道陣向け試乗会が行われた。先頭車両は約13メートルのロングノーズタイプで、外装はノーズと上部を秋田のイメージカラー「茜色(あかねいろ)」、車体は流れる雲をイメージした「飛雲ホワイト」、その腰部に「アローシルバー」と呼ばれる銀のラインを配した。グリーン車1車両22席と普通車6車両314席の7両編成で、グリーン車の内装は、秋田の伝統工芸「楢岡焼き」の釉薬(ゆうやく)「海鼠釉(なまこゆう)」の青と、「川連漆器(かわつらしっき)」の茶色を基調とした配色に、直線的な和の様式美を加え、穏やかな空間を演出。一方の普通車は、米どころらしく豊かに実る稲穂をイメージした黄金色で、通路を畦道(あぜみち)に見立てた。また、赤と銀の髪を風になびかせる女性の車両マークは、秋田出身とも言われる小野小町のイメージだ。機能的には連結走行する東北新幹線「はやぶさ」のE5系を踏襲。最高時速300キロで、東京~秋田間をこれまでより5分短い3時間45分で結ぶ。また、ロングノーズでトンネルを出入りする時に起こる衝撃音を軽減し、車体動揺防止制御装置や車体傾斜制御装置の設置により、安定した乗り心地を実現。融雪ヒーターにより冬期の雪害を防ぐ。当面は4編成で1日4往復だが、14年春までに24編成とし、運行速度も最高時速320キロまで引き上げる。