日本の環境省と国連大学高等研究所(UNU-IAS)が2009年から推進しているSATOYAMAイニシアティブが、10年10月に名古屋で開催される生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)に合わせて発足させる、国内外のNGOや国際機関、COP締約国、民間企業などによる里山保全のネットワーク。国際SATOYAMAネットワークともいわれる。SATOYAMAイニシアティブは、燃料を得るために木を伐採することで森林が維持されるなど、自然と人が共生する場となってきた里山のような山林を、世界各地にもある多角的な土地利用法の一種と認識。海外調査なども行い、インドネシアや韓国、スペインやモザンビークなど、さまざまな国で類似の土地利用があることを確認した。しかしこれらの里山的景観(ランドスケープ)は、近代化や都市化の波を受け、弱体化しつつあるとして、維持管理のための人材育成や、資金集めなどのための地域や関係諸機関のネットワークとして、パートナーシップの設立を決めた。事務局は国連大学に置かれる予定。