出産後まもない母子を支援するため、助産師らが一定期間、保健指導や育児指導を有料で行うための施設。2008年3月、世田谷区と武蔵野大学が協働して、日本初の宿泊型施設である「産後ケアセンター桜新町」が開設された。入所中に受けられるサービスは、助産師による授乳・沐浴(もくよく)方法の指導、乳房ケア、産後のエクササイズ、臨床心理士によるカウンセリングなど。新生児にも発育・発達チェック、体重・排便チェック、黄だんチェックといったケアが施される。対象は産後4カ月未満の母子で、7日間宿泊、3日間宿泊、日帰りの3プランがある。また、市町村が地元の助産所や産院に委託して、産褥期(さんじょくき)の身体的機能の回復に不安がある産婦や、保健指導が必要な初産婦を対象に、同様の支援を提供する産後ケア事業も、全国に広まりつつある。09年3月現在、いわき市、新潟市、静岡市、中野市、長野市、須坂市、白山市、稲沢市、高松市、鹿児島市ほかで実施されている。