現在の東名高速道路および名神高速道路と並行して計画・建設されている、第2東名、第2名神高速道路の中央分離帯などを活用して物流専用鉄道を敷設し、東京と大阪を結ぼうという構想。JR貨物グループのジェイアール貨物・リサーチセンターに事務局を置く有識者グループ「東海道物流新幹線構想委員会」(委員長・中村英夫東京都市大学学長)が、2008年2月から構想を練ってきたが、09年12月7日、同委員会としての最終構想を発表した。第2東名、第2名神の中央分離帯や、着工後も使用が確定していない車線などを活用して鉄道を敷設。無人・自動運転による物流専門の貨物列車を走らせ、東京―大阪間を6時間半で結ぶというもの。輸送量は1日約20万tを想定している。コンテナ方式を用いて、東京や名古屋、大阪など数カ所に設けられたターミナルで鉄道からトラックへの積み替えを行えるようにする。物流におけるトラック輸送の比重を減らすことで、エネルギー消費量の削減(軽油で年間約18億リットル分)、二酸化炭素(CO2)排出量の削減(年間約300万t分)、トラックドライバーの残業時間の削減などの効果があるとしている。建設費は総額2兆円にのぼると試算されており、実現には公的な支援が必要と見られている。