国民健康保険の保険料を1年以上滞納したために保険証を返還させられ、保険給付を差し止められた状態。保険証を返還すると、代わりに「国民健康保険被保険者資格証明書」が交付されるが、病院で治療を受ける際は、いったん医療費を全額負担しなくてはならない。2008年10月30日、厚生労働省は「資格証明書の発行に関する調査」の結果を発表。これによると、同年9月15日現在、全国で資格証明書を交付した世帯は33万742世帯あり、無保険の子どもは中学生以下で3万2903人にのぼることがわかった。国民健康保険では、子どもの被保険者が約370万人いるので、ほぼ100人に1人が無保険の状態。厚労省は同日、医療が必要になった子どもがいる世帯には、緊急的措置として有効期限を1カ月から数カ月に限定した「短期被保険者証」を交付するよう、各都道府県に通知した。熊本市が10月に無保険の18歳未満の101人に短期保険証を一律交付するなど、全国の自治体で対応が始まっている。