血縁(家族との関係)や地縁(地域社会での関係)、社縁(会社との関係)を失い、自宅などで誰にも知られず孤独に死んでしまう、「新しい死」のことで、造語。NHKが2010年1月31日に放映したドキュメント「NHKスペシャル 無縁社会~“無縁死”3万2千人の衝撃~」で紹介された。NHKの取材によれば、急速に絆(きずな)を失いつつあり、「無縁社会」ともいえるようになってしまった日本で、引き取り手がなく、自治体によって火葬や埋葬をされた「無縁死」の人が、08年だけで3万2000人に上った。そのうち最後まで身元がわからず、共同墓に埋葬された人は、約1000人に上るという。身内に代わり、死後の遺品整理や埋葬などを請け負う「特殊清掃業」やNPO法人も、この2~3年で急増している。番組放映後、インターネットのブログなどには「他人事とは思えない」「精神的に辛くなった」など、多くの反響が掲載された。