女性の依頼や承諾なく、故意に堕胎（妊娠中絶）させた罪。刑法215条に定められており、法定刑は懲役6月以上7年以下。「堕胎罪」にはこのほかに、妊婦自身が堕胎した「自己堕胎罪」、妊婦の依頼や承諾を受けて堕胎した「同意堕胎罪」、医師や助産師が同意の上で堕胎した「業務上堕胎罪」がある。しかし母体保護法では、身体的、経済的理由によって母体の健康を著しく害するおそれがある場合は、妊娠22週未満の人工妊娠中絶を認めており、これを満たしていれば、医師による人工妊娠中絶は違法とはならない。2010年5月18日、交際相手の女性に承諾を得ずに薬物を投与して流産させたなどの疑いで、警視庁が医師を逮捕。不同意堕胎罪での逮捕例は少ない。