地域防災力を向上させるための、十分な意識・知識・技能を有すると認められた人、またその人に与えられる民間資格。1995年に発生した阪神・淡路大震災で、「事前の防災対策」や「災害発生時の応急対応(減災活動)」が必要であるという教訓を得たことから、2003年に同資格を認定する防災士制度が創設された。NPO法人日本防災士機構が認定する。防災士の資格を取得するには、同機構が認証する研修を受け、資格取得試験に合格すること、自治体や消防署などで主催される「救急救命講習」を修了することが必要。13年2月末時点で、6万1296人が防災士の認定を受けている。防災士には、職場や地域、家庭などで危機管理のリーダーとなり、災害発生時に公的機関の救援前にけが人の救助や避難所開設の対応などにあたり、被害の軽減に努めることのほか、平常時には防災計画を立案し、訓練の実施に取り組むことなどが期待される。日本防災士機構は、社会のあらゆる地域や職場に防災士を存在させることを目標とし、今後10年間で30万人の認定を目指す。