金属などの原料に関して、それらを生産するために動かされた土地や水、使われたエネルギーなどを数値化し、環境に与える負荷を表す考え方。たとえば、地下に埋まった鉱石が1tの銅になるまでには、500tの、復元不可能な地球の物質(森林や表土、運搬や製錬などによるエネルギー消費)が動かされている。この場合のリュックサック値は500となる。値が大きいほど背負うエコリュックが重い(環境への負荷が重い)ということになる。ドイツのブッパタール気候・環境・エネルギー問題研究所の副所長だったシュミット・ブレーク博士が、1994年に提唱した概念。工業製品などにも応用が可能で、独立行政法人物質・材料研究機構の計算によれば、重量約1tの乗用車のエコリュック総量は14t、56gの携帯電話1台のエコリュックは31kgで、携帯電話は約550倍もの重さを負っていることになるという。